前編を見てない方は前編をご覧になってからおいでください。
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先物取引合宿編「上」
私・・・なんとなくでブラック企業に就職してしまったがポジティブな為なかなか堪えない。
川田副長・・・「頭おかしいんじゃねえかおめえ!」
が口癖のヒドイ人。いつも悪い意味でテンションが高
く、ブラック企業がお似合い。
内野部長・・・基本優しそうだがなんか怖い。迫力がある。川田の上司。
原口・・・バカ。とっても。
脇・・・うるさい。運動神経いい。
石野・・・デカイ。根性なし。でも面白い。
町屋・・・デカイ。根性なし。でも優しい。
五島・・・なんか特定の人に対して偉そう。歌が上手いと言っていたのにカラオケでラルク歌うとなんかネットリしていて気持ちが悪い。
2日目
朝は6時に起床だ。
睡眠は意外と取らせてくれる。
よく考えればそれもそうだ、寝なければ死ぬ。
朝、体と喉が痛くて起きるのが辛かった。
全員声がおかしかった。
起きたら外でラジオ体操だ。ラジオ体操自体は普通だったが少し乱れると怒られた。
川田副長「おい!腕ー!ピーンと伸ばせよー!」「ラジオ体操なんか小学生でも出来るぞ!」
などと相変わらずやかましい。
ラジオ体操はまあまあ無事に終わった。
次は地獄の注魂だ。みんなもう喉が裂けるほど痛いのに「もっと出せもっと出せ」とうるさい。
松岡修造でもここまでやらない。
おい川田、喉を怪我しとるんやで全員。
1人1回、「よし!」と言われるまで日本一の富士山に向かって日本一下らない事をみんな叫び続ける!
私「俺はぁー!!ごはんですぞのぉーー!!!ウホスだぁー!!!俺はぁー!!!この会社でぇー!役員になってやるぞぉー!!」
私は声がデカい、むしゃくしゃしているので川田の鼓膜でも破ってやるくらいの勢いで叫んでいる。
川田「よし、いいなウホス!」
前向きな発言とデカい声、体育会系の川田はそういうのが大好きなのは誰が見ても明らかだ。
俺でなきゃ見逃しちゃうね。
そう、原口のように目をつけられては困るので全力でやった。
朝の注魂もホドホドに、今日から午前中は勉強の時間だ。
原口逝く
午前中の勉強が始まったはいいが、ほぼ内容が入ってこない。
というかクソ眠い。
しかし寝れば何をやらされるか分からないので我慢して授業を受ける。
少し授業が進むと川田から問題を出されるようになってきた。
川田「これ!分かるやついるか!?教えたばっかだろ!手あげろよな!」
もちろんみんな間違えるのが怖くて手をあげない。
そこに掟やぶりの勇者原口の沈黙を破る一言が炸裂する。
原口「すんませーん!!便所行ってきていいですか!?」
さすがである。
タイミングとか考えた事ないんかコイツは!
川田「ああん!?ああー、まあいい行ってこい!」
さすがの川田も生理現象には甘めだった。
原口が便所にいき、10分くらいして戻ってきた。
川田「遅かったな原口!大丈夫なんか!?」
原口「腹の調子が悪くて・・・」
川田「そうか!まあいい、続けるぞ」
授業に原口が戻り、また問題を出されたり指されたりしてるうちに再度原口が、
原口「すんません!腹痛いんで便所行ってもいいですか!!?」
ムダに目立つ男である。
川田「ああ・・・」
不穏な空気が流れる。
原口はまた10分くらい戻ってこない。
私「(なんなんだあいつは、ほとんど時間たってないのにまたトイレか?ていうかこの空気どうしてくれるんだよ原口さんよー!)」
戻ってきた原口はなんだか満足そうな顔をしながら「すんませんでした」と言っていた。
川田は原口の事は放っておこうと思ったのだろう、反応が薄くなってきていた。
そして大多数が予想していたであろう三回目の便所タイムを原口は要求する!
一時間に三回、およそ30分!つまり授業の半分を便所タイムに費やそうとする原口のチャレンジである。
原口「あー腹が痛いんで便所いってきていいですか!?」
私「(すげえ!馬鹿だろこいつ!!)」
様子を見れば誰でも分かるがこいつ絶対に腹なんか痛くない。
川田「ああー行ってこい」
原口は便所へ行った。
それから川田は少し時間を置いて原口の様子を見に行った。
そして川田は見てしまったんだ!
トイレの個室から煙が出ているところを!
そう、原口は腹が痛いと言って授業中にトイレでニコチンをたんまり蓄えていたのである。
川田の怒号が聞こえる。
川田「ごるぁー!なめてんのかテメェー!!頭おかしんふまわふゆこわんはmexP-」
何を言っているか分からないほどキレている。
私「こわっ!」
川田と原口がしばらく帰ってこない。
内野部長も原口のところへ行った。
その間私たちは「どうしたのかな?やっぱサボってたのかな?」と盛り上がっていた。
しばらくして川田と内野部長が戻ってくる。
川田「あーみんなに連絡がある!原口は今会社を辞めたー!荷物まとめて返す事にした!」
原口が逝った。
タバコの事もその時に聞かされた。
授業が終わり部屋に戻ると原口はもういなかった。
原口とは入社式含めて3日くらいの付き合いだった。
この2日間みんなは多くの事を原口から学んだ。
足並みを揃える事の大事さ、ウソは何度もついたらバれる事、そして、チャレンジする精神。
本当にありがとう原口。
そして永遠にさようなら。
昼食~ソース論争~
授業が終わりしばらくすると昼食だ。
今日は昨日と違い少し慣れたのか、みんな和やかに食事をしていた。
今日のメニューはトンカツ定食だった。
そこへ同じ班の脇がソースを見て不思議そうな顔をしていた。
脇「ブルドック・・・?」
私「ん?ブルドックソースがどうかしたのか?」
脇「ブルドックってなんやねん!」
私「いやいや、ブルドックソースってどこにでもあるだろ!」
脇「なんやねんブルドックって!!犬やん!意味が分からん!ソースはやっぱりオリバーソースやろ!!」
私「何言ってんだおめー、オリバーって誰だよ!訳の分かんねえこと言ってんじゃねえ!」
ここで関東と関西に別れたソース論争が起こる。
関西軍「オリバーソース知らんのか!アホか!オリバーソース♪やん!この歌知らんのか?」
関東軍「そんなん誰も知らねえよ、田舎もんしか食わないんじゃねえの?」
やはり最近まで学生だった人間の集まりだ、下らない事で盛り上がる。
川田「うーるっせえ!!さっさと飯食え!」
ごもっともだ。
川田の一喝でソース論争に終止符を打たれたのである。
休憩
食事が終わると午後の運動が始まるまで少し休憩させてもらえる。
班ごとに部屋に戻りみんなと話す自由な時間だ。
脇「なあ、みんないつ辞める?無理やろこれ!」
一同「まあ無理だよなこれ。どう考えても普通じゃないだろ。」
まだ2日目だと言うのにこんな会話しかない。
しかしそう思うのも無理はない、今までこんなヒドイ目にあった事はみんな無いはずだ。
先に言ってしまうと、この会社30人新卒が入って私が辞める1年2ヶ月の間に人数が3人まで激減するのだ。
合宿2日目で1人(原口)辞めるくらいなのでこのくらいのペースなのはきっと皆さんにもご理解いただけるだろう。
みんなと話していて、とんでもない会社に入ってしまったんだなあ、と何故か他人事のように思った事を覚えている。
さて、部屋で一息ついたのも束の間、午後の運動地獄が始まる!!
バドミントン大会
休憩が終わり、みんな時間通りに外に集まる。
今日もジョギングしながら運動場に向かう。
今日はバドミントン大会をやるとの事で、シングル、ダブルス両方全員参加だった。
ただ3コート分しかないので見学する時間が長い。
結構休めるなあと思ったが、よく考えたらずっと声だしをやらされる事を思い出した。
川田「しっかり自分のチーム応援しろよ!負けたらおめえらのせいなんだからな!連帯責任で罰ゲームが待ってるかんな!」
やはりこの男ぶれない!!
みんな罰ゲームは本気でやりたくない、昨日の女子たちの様子からすると男子はもっとハードな事をさせられるだろう!
これは死にもの狂いのバドミントンになる!!
私はテニスをやっていた事があり、ラケットを持つ競技はまあまあ得意だ。
私「(これはいける!今日も罰ゲームなしだ!)」
しかしダブルスで組んだ白石はひどかった。
ラケットにシャトルが当たらないのでサーブをすると点数を必ず取られる。
いくら何でも勝てっこない、同じ班の応援も虚しく一回戦敗退だ。
終わって応援につこうと戻る。
私「(ん?五島が怒られてる?)」
川田「おい!五島!おめぇの応援がたりねぇからまけたんじゃねえのか!?」
五島「えっ・・・す、すいません」
私達とは違うとこで試合してた五島のチームの石野と町屋ダブルスペアが負けたようだ。
五島は相手によって態度を極端に変える人間。
後で聞いた話だと石野がミスすると
五島「おめえのせいで罰ゲームになるだろ!ふざけんなよ!しっかりやれよ!」
などと言っていたようだ、必死になるのは分かるが言い過ぎだ。
川田は更に追撃をする。
川田「おめえ言い方がおかしいんだよ!頭おかしいんじゃねえのか!?そんなの応援じゃねえだろ!!訛れよ!訛れよ五島!」
全員「(えっ!!?)」
川田史上最大に理不尽な暴言、あの有名な
「訛れよ五島!!」
である!
ウケ狙いで言っているとは思えない気迫、五島の目に貯まる涙。
この男、本気で言っている。
五島はこの先、運悪く川田の直属の部下になるのだがこの「訛れよ五島」は度々出て来て五島の自我を崩壊させる。
怒られすぎてワケが分からなくなった五島は最終的に東北訛りになるのである。
一応理由があるらしく、電話営業などの時に訛っていると隙があって話を聞いてくれる人もいるし、少し柔らかい感じになるからだそうだ。
川田いわく。キツい雰囲気の人は鈍るといいとの事だ。
そんなわけねぇだろ。五島は東京出身だ。
バドミントン大会は結局五島のチームが一番負けており、罰ゲームになっていた。
今日はシャトルランだそうだ。
運動場ダッシュ100本。
五島チームはボロボロになって帰って来た。
五島は泣いていた。
ちなみに川田は原口がいない今、五島に標的を変えたのである。
川田はネチネチした人間が嫌いだ。
五島には気の毒だが誰も助けてあげられない。
余計な事をすれば私たちも訛らされてしまうからだ。
そしてこの日の夜も、地獄のリーダー会議でこっぴどく絞られたものは恐怖に怯えながらいつ辞めて帰ろうかな、と故郷に思いを馳せるのである。
次回、合宿編完結
「天然鳥井炸裂」
「田原逝く」
他2、3本でお送りすっぞ!

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